こんにちは、セラスリエです。

今回は「星めぐりコラム恒星編No16 ~双子座のカストルとポルックス」をお届けします。2024年6月執筆のコラムです。
2025年7月7日~天王星が双子座入りしていますが、二極性を通しての葛藤、争いなども出てきやすと時なのかもと感じました。
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星めぐりコラム恒星編~カストルとポルックス
今回の星めぐりコラムは、2024年5月末に木星が移行したという事で話題にしていた「ふたご座」のカストルとポルックスを取り上げます。
ふたご座は冬の宵に観られる星座で、白っぽいカストルとオレンジのポルックスが並んで輝いて見えます。
ギリシャ神話では、白鳥に化けたゼウスとスパルタの王妃レダの間に生まれた二人は双子の兄弟です。不死身のポルックスは拳闘が得意で、カストルは乗馬の名手でした。
松村さんによると、上品で冷静なカストルと、好戦的で我慢強くないポルックスという対比になりやすいとのこと。ドラマなどでも、このパターンが良く見られますね。
プトレマイオスは、カストルは鋭い知性や水星と関連し、ポルックスは戦闘的で火星と関連すると考えていたそうです。そう考えると、良い面と悪い面がひっくり返った形で、熱血漢で行動力やリーダーシップのあるポルックスと、理性的で冷たい感じのするカストルというパターンもありそうですね。
ブレイディは『ふたご座は、光と闇、表と裏などの精神の二面性を象徴している』と言っています。
さらに、ゾロアスター教の神アフラ・マズダーと悪魔アーリマンは兄弟であり、
聖書ではカインとアベル。
エジプトでは光の神ホルスと邪悪な兄弟セトなどを挙げています。


ブレイディによると、両極で葛藤することで作家としての才能が育てられるとのこと。
カストルは「物語の語り手」であり、両極のうちの輝かしい面に目を向ける。
影のもたらす失敗とは関係なく、こうした緊張から恩恵を受ける力。
ご縁のある歴史上の存在としては、イギリス出身のシンガーソングライター「ジョン・レノン」の名前が挙げられています。ポルックスは「つらい洞察を経たのちの知恵」。両極のうちの暗い面に目を向ける。苦痛や苦悩を経て、理解や英知を手に入れる。
イギリスの詩人ジョン・ミルトンの名前が挙げられていて、彼の代表作は旧約聖書の創世記をベースにした「失楽園」です。
一方で。松村さんによると「個人の惑星がカストルのみとパラン(繋がりがある)と言っても輝かしい面のみ体験できるという訳ではない」とのことで印象に残りました。カストルとご縁がある方は、ポルックスも切り離すことは出来ず、どちらが表に出ているのかという事に過ぎないのだそう。
2極性、2面性の様々なバージョンをセッションでも見かけることがあります。
カストルとポルックスからは、個人的にはArganzaの原型パターン「イシスの巫女」を思い出しました。
アトランティス期に、イシスというシリウス、アルクトゥルスの流れを汲むエネルギーが神殿機構として提供されていました。その神殿機構の聖職者のおそらく半数が闇に堕ちてしまうという事件が起こります。
この事件は白と黒が拮抗する世界の始まりでもあるという・・・。。
「イシスの巫女」というと巫女的な女性たちの二極性を象徴しているようにも思います。
無事だった巫女達(カストル側としましょう)の意識が表に出ていても、堕ちてしまった巫女達(ポルックス側)と切り離すことは出来ずに繋がっているのが感じられる・・・確かにセッションや実体験からも頷けます。繋がりがあるゆえに痛みや悲しみを感じ取ってしまうこともあるようです。
現実的な分かりやすいパターンでは、兄弟でカストルとポルックスの役割を担っている、というケースもあるようです。
光と闇、善と悪、そこまではっきりした二極性ではなくても、
二極性の間で対極にある存在を意識し葛藤しながら、ソウルを磨いて光へと戻っていく。
それが天が用意しているシナリオなのかも、と感じました。
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<参考>
ブレイディ『ブレイディの恒星占星術』
藤井 旭『全天星座百科』